不登校

教育現場でのとらえ方
文部科学省(2019)からは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因により、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と不登校は定義されてきました。
ただし、それらの理由のなかには実際は様々な要因が複合的に絡んでおり、原因だけを追究しても解決につながらないケースは多々みられます。

また、日本では不登校を問題ではなく、どの子どもにも起こりうることとして捉えること。不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的意味を持つことがある一方、学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在する・・・といったことも提起されてきました。

心理学的視点からみた不登校
心理学的な一視点として、学校に行かない時期を成長の途上での一課題に向き合っているという見方があります。家で過ごす時間が増え、「急に幼くなった」「甘えやわがままが出やすくなった」という声が親から聞かれること。思春期に自分や親との在り方をあらためて意識するようになり、文字通り内にこもるような時間が増えること・・・などは自分を周囲から遠ざけ、他者や世界との関係性を築き直そうとする心の変化とも理解することが可能です。

「さなぎの時期」を支援するために
不登校の子どもは適切な接し方により、少しずつその子に合ったかたちで適応的な方向へと育ち直していきます。心理学者の河合隼雄は、不登校にみられる周囲から遠ざかり、内にこもった状態を「さなぎの時期」に例えました。一方、長期の不登校状態が続く場合、改善しきれない何かが未解決のまま残っていることが想定されます。
子どもの発達段階からみて、心のなかでどのようなことが起こっているのか、接し方だけでなく、前提として何をどう理解すれば良いのかなどの専門的視点やサポートを受けることは有効です。

心理的なもの
(パニック障害)(PTSD)(強迫性障害)(場面緘黙)

(うつ病)(双極性障害)(摂食障害)(解離性障害)
対人関係の悩み
(適応障害)(自閉症)(ADHD)(パーソナリティ障害)
家族関係の悩み
(アダルトチルドレン)(共依存)(愛着障害)(不登校)

自分をよく知りたい
(夢と無意識)(反復夢)(箱庭療法)(描画療法)