パーソナリティ障害

以前は「人格障害」といわれていましたが、“性格や人格的な異常さといった誤解を招く”という指摘から「パーソナリティ障害」という名称が主流となった経緯のある精神疾患です。(有名なものには「境界性人格障害」「自己愛性人格障害」「反社会的人格障害」などがあります)
診断への記述は少しずつ変化していますが、主に以下の特徴が指摘されています。

特徴の一例
○生活している文化から期待されるものとは著しく異なった内的体験、行動様式が続いている
○そのことが個人や社会生活に苦痛や支障をきたしている

具体的には感情や衝動のコントロールが難しい。人との距離感に苦労しやすい。他人に対して偏ったとらえ方、認識の仕方をしやすくなる…等があげられます。

そもそも“パーソナリティ”とは
名称を見ると「そもそと“性格”とは何か?」という問いが出てくるかもしれません。シンプルなとらえ方として、生まれつきのものを「気質」、そこへ育ちの影響が加わって形成されるものを「性格」とみておきます。
また、「性格」を含めた全体的なものが「人格」となりますが、“personality”を和訳するとき、どちらとも訳されることがあります。しかし、この単語は“persona(仮面)”に由来するため、他者へ見せる一側面という視点から「性格」と訳すと理解がしやすくなります。

パーソナリティ障害への治療的視点と予後
パーソナリティ障害は自分のなかに後天的に身につけてきた要素を含むため、多くの場合、サポートのなかで時間をかけて変化していきます。一方、発達障害のような生得的なものとは異なるため、心理支援のなかで本来的なものが変化しつつ、適応的な方向へと改善していくことが可能といえます。

心理的なもの
(パニック障害)(PTSD)(強迫性障害)(場面緘黙)

(うつ病)(双極性障害)(摂食障害)(解離性障害)
対人関係の悩み
(適応障害)(自閉症)(ADHD)(パーソナリティ障害)
家族関係の悩み
(アダルトチルドレン)(共依存)(愛着障害)(不登校)

自分をよく知りたい
(夢と無意識)(反復夢)(箱庭療法)(描画療法)