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大人の発達障害

子どもへの注目はあったけれど・・・特別支援教育の推進や発達障害をもつ人たちの多くの声、書籍などが社会に発信されたこともあり、発達障害への関心は高まり続けていきました。一方、それらの視線の多くは子どもたちへと向けられてきた経緯があります。 ...
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『乳児の対人世界』スターン,D.N.

乳幼児精神医学の第一人者スターンの著作。乳幼児期の心の発達を4つの自己感(新生自己感・中核自己感・主観的自己感・言語的自己感)から論じている。 本書のなかで無様式知覚、情動調律をはじめとした発達早期の体験様式と心の発達、状態像を理解...
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『神話と日本人の心』河合隼雄

日本と世界の神話・昔話とを比較しつつ、日本人の心の在り方を読み解く。やや専門的な内容であるにも関わらず、神話を心理学的にみたときに重要となる各エピソードの意味が分かりやすく書かれている。 心の在り方について、著者独自の発想である「中...
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『夢の読み方 夢の文法』川嵜克哲

夢の読み解き方を分かりやすく解説した本。「関係」という視点から、無意識のなかで起きている事象に焦点を当てている。漫画『天才柳沢教授の生活』や社会での出来事など身近な例を素材にしているため、読みやすく、手に取りやすい一般書。 カテゴリ...
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『遊ぶことと現実』ウィニコット,D.W.

中間学派に位置づけられる英国の精神分析家ウィニコットの生前最後の論文集。重要概念である移行対象、移行現象と中間領域などを重点的に記載している。 乳幼児にとって内的現実と外的現実が関係づけられていくなかにある中間領域、遊びについて論じ...
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『昔話と日本人の心』河合隼雄

昔話を通して日本人の心の在り方を論じた名著。 『うぐいすの里』『手なし娘』など日本昔話から心理発達を読み取る。なかでも『炭焼き長者』は西洋によくみられる自我発達とは異なる東洋の心の在り方をヒロインの動きに注目して論じる。 昔話を材料として...
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『神田橋條治の精神科診察室』神田橋條治・白柳直子

発達障害・双極性障害・依存症をはじめとする各症例への理解や磨かれた治療技術を対話形式のなかで記録した一冊。 診察の各ケースを豊かな経験と独自の語り口で分かりやすく語っている。 なかでも愛着障害をもつ人の傷つきの繰り返しをトラ...
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『事例でわかる! 愛着障害』米澤好史

愛着や安全基地といった幼少期に心のなかで培われる基本的概念の説明、学校現場の事例を中心に愛着障害への理解と対応を解説。 関わり手主導の大切さ、否定的自己評価をもつ愛着障害のある子どもにほめる対応がなぜ良くないか等を現場感覚で分かりやすく説...
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『子どものための精神医学』滝川一廣

著者は精神科医であり、児童福祉をはじめ幾多の現場で子どもを診てきた豊かな経験がある。 心の発達を丁寧かつ平易な文章で表すが、非常に含蓄ある内容。なかでも関係性の発達·認識(理解)の発達の2軸から心の成長をみていく視点は現場で子どもと接する...
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『児童養護施設の心理臨床』内海新祐

著者は児童養護施設に勤務する心理士。 施設内心理の理論的解説だけでなく、生活風景や子どもへの眼差しを綴った章は情感に溢れており、やるせなさとともにどこか人の温かさを感じさせる。 生活そのものが治療となりうる施設において「生活臨床」と...