宮崎アニメが思春期の心に響くことの理由を心理学的に究明する一般向けの本。
『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』をはじめとした名作に描かれる子ども時代の「世界との一体感」の喪失と孤独、関係の見つめ直しなどを心の事象として読み解いていく。
多くの章が当てられた『千と千尋の神隠し』では、両親が豚に見えることや、つけられた名ではなく本当の名を取り戻すことの象徴的な意味を物語の展開に沿って分かりやすく説いている。
本書に述べられているように思春期に得たイメージがいかに一生の支えになるかを気づかせてくれる一冊。
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