著書は「学習障害」を始めとする発達障害への研究・実践を第一線で続けてきた。
本書も2006年、日本で特別支援教育が本格実施される目前の時期に執筆・出版された。
読み書きにつまずきを抱える障害「ディスレクシア」について、症状の機序、指導の方向性について述べられている。
本書からは、「読み書きの障害」といっても様々な状態があることが理解できる。例えば、「逐次読みになってしまう」「『机』を『椅子』と読んでしまう」「字の見え方が歪む」・・・など、ディスレクシアの各症状に沿って、つまずきの要因が解説されている。
症状、支援の歴史的な背景などによって「学習障害」への全般的な理解ができるほか、実際に困難さを抱えるとされる人物の紹介がされており、「ディスレクシア」をより身近に感じやすい内容にもなっている。
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