星と波描画テストは1970年代にドイツのアヴェ=ラルマン,U.によって開発された投影描画テスト。副題は「基礎と臨床的な応用」。
子どもに実施する場面でも描きやすく、楽しみながら取り入れやすい描画法でもある。また、「星」と「波」といった、なじみのあるシンプルなテーマの描画である反面、解釈にも難しさ、奥深さが生じる。
本書ではその臨床例と相談場面の事例のほか、ロールシャッハ・テストとの比較研究も記載されている。
前述のように負担が少なく、楽しみながらも治療的側面を含んだコミュニケーション、やりとりへとつなげていきやすい描画法である。診断的側面と治療的側面を踏まえつつ、その臨床的利用について検討がなされており、通読することでイメージを扱った臨床の幅を広げることにつながるだろう。
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